LOGO LAB JOURNAL

ロゴデザインの「今」と「実務」が集まる、ロゴデザイナーのための情報メディア。

ARTICLE / 16

DESIGN & TYPE5 MIN READ

そのフォント、ロゴに使って大丈夫? 納品前に確認したいライセンスの基本

ロゴ利用、アウトライン化、クライアント納品、Web利用。フォントライセンスで納品前に確認したい7項目を実務向けに整理します。

フォントをロゴに使うとき、「商用利用可」の一行だけで確認を終えるのは危険です。ロゴへの利用、文字のアウトライン化、納品物、Webでの表示は、それぞれ別の条件で扱われることがあります。

この記事は法律判断ではなく、制作と納品で見落としを減らすための確認手順です。最終的には、使うフォントの配布元、メーカー、サービスが公開する最新のライセンスを案件ごとに確認してください。

VISUAL 01 / LICENSE MAP

「商用利用OK」だけでは足りない

01

OKの例

許諾済みのロゴ用途・アウトライン成果物

02

要確認

Web配信・編集可能データ・改変

03

NGになりやすい

フォントファイルの無断共有・再配布

LOGO LAB JOURNAL制作。案件の条件に合わせて確認してください。

商用利用可は入口です。ロゴ用途が対象か、アウトラインを加工できるか、成果物をクライアントへ渡せるかまで分けて見ます。

同じフォントでも、購入先や契約プランが違えば条件が変わることがあります。フォント名だけで判断せず、自分が取得した経路の規約を保存します。

01 / LOGO USE

ロゴ利用が許可されているか

まず「ロゴ」「商標」「企業識別」への使用を検索します。印刷物への商用利用が許可されていても、ロゴ用途に追加ライセンスを設けるメーカーがあります。

Adobe Fontsは公式FAQで、追加したフォントをロゴや商用制作に使えると案内しています。一方、Google Fontsも商用利用できるオープンソース書体ですが、各ファミリーのライセンスファイルまで確認するのが安全です。

02 / OUTLINES

アウトライン化して使えるか

アウトライン化は納品を安定させますが、常に改変自由とは限りません。「文字を図形化して装飾すること」と「フォントソフト自体を改変・再配布すること」は分けて確認します。

Adobe Fontsは、アウトライン化またはラスタライズした文字の変更を認める一方、フォントソフトの変更や新しいフォントソフトの作成は認めていません。ここを混同しないことが大切です。

加工が許可されていると確認できたら、次に文字の骨格や小サイズの読みやすさを加工前後で比較します。

ロゴ用フォントをどこまで加工するか →

VISUAL 02 / DELIVERY FILES

クライアントへ何を渡してよいか

01

フォントファイル

書体ソフト。原則として渡さず共有条件を確認

02

アウトライン

図形化した成果物。編集用と最終用を分ける

03

PDF

閲覧・印刷用。埋め込み条件を確認

LOGO LAB JOURNAL制作。案件の条件に合わせて確認してください。

基本は、アウトライン済みのAI・EPS、閲覧用PDF、PNGなど、フォントを直接取り出せない成果物を渡します。編集可能な生きた文字を残すなら、クライアント側にも必要なライセンスがあるか確認します。

納品仕様には「ロゴデータはアウトライン済み」「本文編集には別途フォント契約が必要」のように、受け手が迷わない一文を添えます。

04 / FONT FILE

フォントファイルは渡さない

印刷会社やクライアントから求められても、フォントファイルをそのまま同梱しないのが基本です。第三者共有が許可される契約か、相手が同じライセンスを持つかを先に確認します。

Adobe Fontsではファイルのコピーや移動を認めておらず、編集する相手は自身のCreative Cloud契約またはデスクトップライセンスが必要です。PDFやアウトラインデータで代替できないかを検討します。

05 / WEB

Web使用は別条件の場合がある

ロゴ画像をPNGやSVGで置くことと、サイト本文でWebフォントを配信することは別です。WebフォントはPV、ドメイン、埋め込み方法、セルフホスト可否などの条件を見ます。

Adobe FontsをWebで使う場合は指定の埋め込みコードが必要です。Google FontsはWeb利用できますが、セルフホストや改変をするなら、その書体の個別ライセンスと表示条件を確認します。

VISUAL 03 / FINAL CHECK

納品前チェック

□ロゴ利用可

□商用利用可

□アウトライン化可

□改変可否

□クライアント共有条件

□Web利用条件

□再配布禁止確認

案件の条件と確認結果を一緒に保存します。

ロゴ利用可、商用利用可、アウトライン化可、改変可否、クライアント共有条件、Web利用条件、再配布禁止の7項目を確認します。確認日と参照URLも案件フォルダへ残します。

判断できない文言があれば、配布元へ用途を具体的に伝えて問い合わせます。法的な判断が必要な案件は、知的財産に詳しい専門家へ確認してください。

フォントの確認内容を、案件ごとに残す

KITの「フォント確認シート」は、使用するフォントの確認内容を案件ごとに整理するための1枚です。

利用条件を確認した記録として使い、納品前に未確認の点を見直せます。

2,980円(税込・買い切り)

フォント確認シート入りのKITを見る ↗

SOURCE / 出典