ARTICLE / 06
PRO'S NOTE #08
ロゴの料金、何に対して決める?提案数・修正回数・作業範囲の考え方
ロゴ制作の料金を、提案数、修正範囲、調査、資料、納品データ、使用展開に分け、見積もりの基本範囲と追加条件を整理します。
ロゴ制作の料金は、完成したマーク一個にだけ付けるものではありません。依頼内容の整理、調査、方向性の検討、提案、修正、データ作成、納品まで、判断と作業の範囲に対して決めます。
同じロゴ制作でも、案件の規模、経験、取引形態、地域、必要な媒体で条件は変わります。ここで示すのは万能な料金表ではなく、自分の見積もりに何を含めるかを確認するための枠組みです。
VISUAL 01 / WORKFLOW
ロゴ1個の値段ではない
01
調査
02
考案
03
提案
04
修正
05
納品
見積もりの中身を、調査、考案、提案、修正、納品の工程に分けます。完成データだけを見ると、その前に行った比較や判断が料金から抜けやすくなります。
各工程に何時間かかるかを一度記録すると、次の見積もりで根拠を作れます。打ち合わせ1.5時間、調査3時間、考案8時間、提案資料4時間、修正3時間、納品2時間なら合計21.5時間です。ここへ管理時間や経費をどう含めるかは、自分の取引条件に合わせます。
02 / PROPOSALS
提案数が増えれば作業も増える
初回1案と3案では、描く数だけでなく、異なる方向性を考え、比較できる状態へ整え、説明する時間も変わります。3案を少しずつ変えただけでは、選ぶ材料になりません。
提案数を決めるときは、案ごとの役割までセットにします。方向性を広く選ぶ段階なのか、一つの方向を仕上げる段階なのかで、同じ3案でも作業量は変わります。追加案を求められた場合の扱いも先に書きます。
03 / REVISIONS
修正回数は「回数」より範囲を決める
文字間を調整する一回と、決めた方向を白紙に戻して作り直す一回は、同じ作業量ではありません。「2回まで」と回数だけを書くと、どこまでが調整か分かれます。
色、太さ、間隔など採用方向内の調整と、別モチーフへの変更や追加方向の制作を分けます。依頼内容そのものが変わった場合は、残り回数で吸収せず、スケジュールと見積もりを更新します。
04 / INVISIBLE WORK
初回提案までに見えない作業がある
初回提案までには、ヒアリング記録の整理、競合や周辺表現の確認、避ける構成の整理、ラフ比較、書体や色の検討があります。表に出る3案だけを工数として数えないことが大切です。
提案資料も作業範囲です。ロゴ単体だけを見せるのか、コンセプト、比較、小サイズ、モックアップまで用意するのかを決めます。会議への参加や議事整理が必要なら、その時間も見積もりへ入れます。
05 / DELIVERY
納品データはどこまで含む?
AI、PDF、SVG、PNG、JPEGは用途が違い、すべての案件で同じセットが必要とは限りません。印刷用CMYK、画面用RGB、透過PNG、黒一色、白抜き、縦組み、横組みなど、実際に使うものを確認します。
ファイル形式だけでなく、配色数、配置数、サイズ違い、簡易使用案内を含むかも書きます。特殊形式や大量のカラーバリエーションは、必要性を確認してから基本範囲か追加作業かを決めます。
VISUAL 02 / SCOPE
追加作業になる境界を決める
01
基本範囲の例
依頼整理/調査/方向検討/合意した提案・修正/納品
02
追加になりやすい例
全面再制作/追加案/ガイドライン/名刺・看板・Web展開
基本範囲には、依頼内容の整理、周辺調査、方向性検討、決めた数の初回提案、採用方向内の調整、合意した形式での納品を置けます。これは一例であり、案件ごとに増減します。
方向決定後の全面再制作、追加提案、詳細なガイドライン、名刺・看板・Webへの展開は、別の成果物になり得ます。国内サービスの公式料金ページでも、提案数、修正回数、納品形式、追加条件の組み合わせは各社で異なります。金額だけでなく範囲を比べる必要があります。
VISUAL 03 / ESTIMATE CHECK
料金を伝えるときの項目
□提案数
□修正範囲
□納品形式
□使用展開
□スケジュール
□追加作業条件
見積もりには、提案数、修正の範囲、納品形式、使用展開、スケジュール、追加作業の条件を並べます。作業開始、初回提案、方向決定、納品の区切りも書くと、変更がどの段階で起きたか共有できます。
返答例は「初回3案、方向決定後の調整2回、AI・PDF・PNGでの納品までを基本範囲としています。方向性決定後の全面再制作や追加案は別途お見積もりします」。数字や形式を正解として使わず、実際の案件に合わせて置き換えてください。
料金に含める範囲を、見積条件チェックに残す
KITの「見積条件チェック」で、提案・修正・納品など、見積もりの前提を整理できます。
案件ヒアリング整理シートとあわせて、聞いた条件を作業範囲へまとめる際に使えます。
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