LOGO LAB JOURNAL

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PRO'S NOTE #05

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ロゴ提案は、何をどの順番で見せる? 判断しやすい資料の作り方

ロゴ提案書の8工程と3案比較表を紹介。ヒアリングからコンセプト、使用イメージ、推奨理由、次の確認事項まで、クライアントが判断しやすい資料の作り方を整理します。

ロゴ提案書は「ロゴを見せる資料」ではなく、「違いと判断理由を順番に伝える資料」です。ヒアリングで確認した課題を起点に、各案のコンセプト、使用イメージ、同じ軸での比較、推奨理由、次の確認事項までをつなぎます。

2006年に独立し、ロゴ関連2,500社超の実務に関わる中で、複数案をただ並べるより、違いと判断軸を揃えた方がクライアントは選びやすくなると感じています。好みを聞く前に、今回の案件で何を優先するかを共有します。

ロゴ提案書の作り方|ヒアリングから次の確認まで8工程

ロゴ提案書の基本構成:8工程と各工程の確認事項
工程資料へ載せる内容相手に確認すること
1. ヒアリング/課題確認対象顧客・用途・現状の課題今回解決する課題は合っているか
2. 提案の方向性全案に共通する条件と案ごとの狙い優先する印象・機能は何か
3. 各案のコンセプトロゴ単体と案の狙いを一文で提示ブランドのどの特徴を表すか
4. デザインのポイント文字・形・色の選択理由、単色・縮小検証使う条件で視認性を保てるか
5. 使用イメージ実際に使う媒体を2〜3点主要な用途で違和感はないか
6. 3案比較同サイズ・同背景と共通の比較軸案件条件に最も合う方向はどれか
7. 推奨方向と理由優先条件への適合と残る課題その理由で方向を絞ってよいか
8. 次の確認事項残す要素・修正点・担当・次回確認日次に誰が何を確認するか

この順序はページ数ではなく、判断の流れです。各案のロゴ単体を同じ背景で見せ、コンセプトとデザインの理由を添えます。使用イメージを見せた後も、比較時にはロゴ単体へ戻れるようにします。

方向性を選ぶ初回提案では案の違いを、修正確認では変更前後を、最終確認では小サイズ・単色と仕様を厚くします。提案数や修正範囲は、制作前に合意した見積条件とも揃えてください。

ロゴ制作の見積書で提案数・修正範囲を確認する →

提案後の修正を、曖昧なまま持ち帰らない

確認メモの記入例:「A案の骨格は残し、文字間を広げる。名刺とWebヘッダーで比較し、次回は現状案と修正案の2点を確認する」。これは説明用の例で、実案件の発言引用ではありません。

相手の言葉、残すもの、変えるもの、比較する媒体を分けると、次に何を作るかが明確になります。記録に使う無料テンプレートはTOOLSで確認できます。

提案後の修正確認に使える無料テンプレートを見る →

よくある質問|提案書はIllustratorで作るべき?

使用ソフトより、同じ条件で案を比較できることが大切です。Illustratorならロゴのベクターデータを扱いやすく、スライドでも構成は共通です。提出先が閲覧できるPDFなどを用意し、原寸確認と拡大表示を使い分けられるようにします。

VISUAL 01 / PRESENTATION FLOW

最初にロゴ単体を見せる

  1. 01ロゴ単体判断:形そのもの
  2. 02コンセプト判断:案の考え方
  3. 03小サイズ判断:実用性
  4. 04モノクロ判断:色なしの成立
  5. 05使用イメージ判断:実際の接点
基本形です。案件で使わない接点は省きます。

最初はマーク、ロゴタイプ、基本の組み方を白い背景で見せます。写真や質感を重ねる前に、形そのものを確認できるようにします。

次にコンセプトを一文で伝えます。説明を長くするより、「何を一番大切にした案か」が分かる一文を置く方が、見る軸がそろいます。

VISUAL 02 / OUTLINE

8工程を、案件に必要なページへまとめる

01

ヒアリング/課題確認

02

提案の方向性

03

各案のコンセプトとロゴ単体

04

デザインのポイント/単色・小サイズ

05

使用イメージ

06

3案比較

07

推奨方向と理由

08

次の確認事項

判断の8工程。ページ数は案件の規模と確認段階に合わせて調整します。

最初に「今回決めること」を置き、最後を「次の確認事項」で閉じます。間に、単体、根拠、使用条件、比較を入れます。

8工程を1ページずつにする必要はありません。案件の規模と確認段階に応じて、不要なページは削ります。

02 / SMALL SIZE

小サイズを見せる

大きなロゴだけでは、実用性が分かりません。名刺の肩、スマホのヘッダー、SNSアイコンに近いサイズでも見せます。

判断質問は「小サイズでも社名を読めますか」。細い線や小さな文字が残るか、原寸に近い表示で確認します。

03 / MONOCHROME

モノクロを見せる

色がなくても形を識別できるか確認します。単色印刷、コピー、刻印では、グラデーションや色差に頼れません。

カラー案の後に黒一色と白抜きを並べ、「色がなくても同じブランドに見えますか」と確認します。

04 / MOCKUPS

モックアップは2〜3点でいい

実際に使う可能性が高い媒体を優先します。名刺、Web、看板、車両、ユニフォームから案件に合うものを選びます。

数を増やすほど説得力が上がるわけではありません。同じ印象の画像を重ねず、近距離、画面、遠距離のように役割を分けます。

判断質問は「実際の使用媒体で違和感がないですか」。背景や光は控えめにし、媒体との相性を見ます。

VISUAL 03 / CONTENT TRIAGE

本編・補足・削るものを分ける

本編に入れる

ロゴ単体/小サイズ/主要使用例

補足へ送る

制作過程/詳細展開/参考資料

削る

装飾モックアップ/重複説明

判断に直結するかで置き場所を決めます。

その場の判断に必要なものは本編へ、制作過程や詳細展開は補足へ送ります。重複説明と装飾だけのモックアップは削ります。

各ページの役割を一つにし、見出しだけで提案の流れを追える状態を目指します。

VISUAL 04 / SAME CONDITIONS

3案なら、同じ条件で見せる

表は横にスクロールして確認できます。

3案比較表の記入例(架空の案件。「親しみやすさ」と小画面での使用を優先)
比較項目A案:親しみB案:端正さC案:動き
印象柔らかく身近落ち着き・信頼軽快・活動的
視認性社名を太めに確保細線は縮小で要確認斜めの文字が誤読されないか
汎用性単色・横組みで展開しやすい印刷向き、画面の細線は検証横長媒体で余白を調整
独自性ブランド由来の丸みを反映既存の信頼感を継承サービスの動きを形に反映
ブランドらしさ日常で使う親しみと合う専門性を前に出すなら合う新事業の活発さと合う

A案だけを大きくしたり、豪華なモックアップに載せたりすると、公平に比べられません。サイズ、背景、説明量、使用イメージをそろえます。

表は架空の記入例で、実案件の評価結果ではありません。「どれが一番か」を一律に決めず、今回の条件に対して比較します。親しみと小画面での読みやすさを優先するならA案を推奨候補にし、信頼感が最優先ならB案の細線を検証します。推奨理由と未確認の点を一緒に伝えてください。

06 / EDIT

見せすぎない

制作過程の全案や細かなバリエーションまで並べると、何を決める場なのか曖昧になります。その日に選んでほしい項目だけを資料に残します。

補足は別ページへ分け、質問が出たときに見せられる状態にします。情報を隠すのではなく、判断する順番を整えます。

CONCLUSION

提案資料で最低限見る3つ

①ロゴ単体で形を見られるか。②小サイズとモノクロで機能を確認できるか。③複数案を同じ条件で比べられるか。

この3つを最低限にし、使用媒体や決裁者に合わせてページを調整します。

この記事で整理した提案の流れを、実務で使えるテンプレートにまとめました

記事で紹介した提案の考え方をもとに、Illustratorで編集できる4ページのロゴ提案書テンプレートを収録しています。

あわせて、3案の違いを整理する「3案提案整理シート」と、提案前の確認に使う「ロゴ提案整理シート」も入っています。

2,980円(税込・買い切り)

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SOURCE / 出典

  • LOGO LAB JOURNAL編集部による実務整理。